SEKI Akihiro

再生医療、肝移植、留学。広がるフィールドに挑む醍醐味

2007年 入局 関晃裕 SEKI Akihiro

入局のきっかけは?

外科医であった父の厳しい仕事を目の当たりにし、外科医にはならないことは決めていました。富山医科薬科大学の学生時代に、身内がC型慢性肝炎のため、金沢大学の旧第一内科に入院しました。当時は新規治療であったペグ・インターフェロン療法によりウイルスが陰性化して以来、消化器内科に興味を持ちました。入局後は、他大学出身であり、当初は気後れもしましたが、出身大学に拘らない熱い指導のもとで、多くを学ぶことができました。

研究を始めたきっかけは?

入局と同時に大学院に入るものだと勘違いし、入学していました。このためなのか、飲み会で隣り合った先生から、一緒に研究する?と聞かれました。なんとなく「はい」と答えてしまい、研究が始まりました。研究は理屈を自分で考え、それを自分の手で確認することが楽しく、のめり込みました。テーマとして頂いた再生医療は、当時はニッチな分野であったこともあり、学会や研究会を通して、今に繋がる結びつきを得ることもできました。

留学経験についてお聞かせください。

ICU在籍時に、当時の教授より頂いた奨学金のお話を契機に、ニューヨークにあるマウントサイナイ医科大学に留学しました。消化管粘膜などの局所臓器における免疫の研究を行いました。それまでの研究分野とはやや離れていましたが、研究の幅を広げるのみならず、自分で考えること、自分で動くことの重要性を学ぶことができ、人生の糧となる経験であったと思います。プライベートでは次男も産まれ、濃密な3年間でした。

肝移植に関わってみて、再生医療含めこれからの目標

帰国後は、再生医療に局所臓器の免疫を絡めた研究と、若手Drの博士号取得に向けた指導をしています。多忙な若手Drに対し、効率的な研究のサポートと共に、自分がのめり込めた楽しさを伝えたいと思います。また、これまでの臨床・基礎研究の経験を活かし、肝移植に内科医として関わっています。本邦では肝移植に携わる内科医は少なく、またもやニッチな分野ですが、得ることができた繋がりの輪を、広げていきたいと思います。
臨床も研究も思いがけない、わずかなきっかけが絡み合い、多くの経験に繋がりました。金沢大学消化器内科は臨床も基礎研究も分野が広く、様々なきっかけがあります。是非、実感してみてください。

2025年6月17日 掲載

Interview with Members of the Gastroenterology Interview with Members of the Gastroenterology
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